生物学的同一ホルモン補充療法/
ペプチド療法

生物学的同一ホルモン
補充療法とは?

生物学的同一ホルモン補充療法(HRT)は、身体が自然に産生するホルモンの減少や不足を補うために、天然のホルモンを投与する治療法の総称です。通常、更年期などで女性ホルモン(エストロゲンおよびプロゲステロン)の減少が生じる際に使用されることが一般的ですが、男性ホルモン(テストステロン)の補充も行われることがあります。

ホルモンが低下した時のそれぞれの症状

  • 易疲労感
  • 筋肉の衰え
  • 太りやすい
  • 性欲減退
  • 活力がない
  • 物忘れがひどい
  • 関節が痛い
  • 風邪をひきやすい又は治りにくい
  • 肌のしわ
  • 性交痛がある
  • 顔がほてる
  • 気分が晴れない
  • たるみ
  • 手先が冷たい
  • 髪が伸びない
  • 髪質が悪くなった
  • 薄毛
  • 突然汗をかく
  • 尿もれがある
  • 便秘しやすい
  • 爪が弱い

ホルモンが低下すると、さまざまな症状が現れることがあります。以下は、一般的なホルモン低下に伴う可能性のある症状のいくつかです。ただし、これらの症状は具体的なホルモンの種類や量によって異なり、個々の状態によっても変動します。また、これらの症状が必ずしもホルモン低下によるものとは限りません。適切な診断や治療は医師との相談が必要です。

ホルモンの種類と働き

エストロゲン(卵胞ホルモン)

エストロゲンは女性ホルモンの一種であり、主に卵巣で産生されますが、一部は副腎と脂肪組織でも生成されます。このホルモンは女性の性徴や生殖器の発達、月経周期の調節などに重要な役割を果たします。

エストロゲン(卵胞ホルモン) の効果

  • 乳房の発育、骨盤の形成、体脂肪の分布など、女性の性徴を発達させます。
  • 月経周期を調節し、卵巣から排卵が起こることを促進します。
  • 骨密度を維持し、骨の形成をサポートします。
  • 血管の健康をサポートし、心臓病のリスクを低減させる可能性があります。
  • 中枢神経系にも影響を与え、気分や認知機能に対して一定の影響を持つと考えられています。
  • 膣の粘膜を保護し、分泌物を調整します。また、子宮頸管粘液の変化を通じて妊娠の可能性をコントロールします。

DHEA(デピドロエピアンドロステロン)

デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)は、副腎で生成されるホルモンの一種であり、男性と女性の両方で見られます。

DHEA(デピドロエピアンドロステロン)の効果

  • 体内で他の性ホルモン(男性ではテストステロン、女性ではエストロゲン)変換される前駆体として機能します。
  • 性ホルモンのバランスを維持する上で重要な役割を果たします。
  • 免疫機能をサポートすると考えられています。
  • 抗酸化作用により老化や慢性疾患のリスクの低減が期待されています。
  • 体内のエネルギーバランスをサポートし、体力向上や疲労の軽減に寄与するとされています。
  • 記憶や認知機能に一定の影響を与える可能性が示唆されています。

HGH(ヒト成長ホルモン)

ヒト成長ホルモン(HGH)は、体内で生じる重要な蛋白質ホルモンであり、多くの生理学的な機能に影響を与えます。

HGH(ヒト成長ホルモン)の効果

  • 特に成長期において骨や軟骨の成長を促進します。
  • タンパク質合成を促進し、細胞の修復と再生をサポートします。
  • 脂肪代謝を促進することで、体脂肪の低減が期待されます。
  • 糖代謝を調節することでインスリンの働きをサポートし、糖尿病の予防にも関与する可能性があります。
  • 筋肉の形成を助け、筋肉量の増加と筋力の向上に寄与します。
  • 骨の密度を増加させ、骨の健康をサポートするとともに、骨折のリスクを低減する可能性があります。
  • 免疫機能を強化することで、感染症や疾患への抵抗力が向上する可能性があります。

テストステロン

テストステロンは、男性ホルモン(アンドロゲン)であり、様々な生理学的機能に影響を与えます。

テストステロンの効果

  • 声の変化、顔の毛髪の成長、筋肉の発達、性器の成熟などに寄与します。
  • タンパク質合成を促進し、筋肉の成長と修復をサポートします。
  • 骨密度を維持し、骨の形成を促進します。これにより、骨折のリスクが低減し、骨の健康をサポートします。
  • 脂質代謝に影響を与え、脂肪組織の蓄積を制御します。
  • 性欲の維持と性機能を調整します。
  • テストステロンは精神的な健康にも影響を与え、認知機能や精神的な安定性に寄与します。

サイロイド(甲状腺ホルモン)

甲状腺ホルモンを産生し、体内の代謝や成長、エネルギー利用などに影響を与えます。

サイロイド(甲状腺ホルモン)の効果

  • 基礎代謝率を調整し体温やエネルギーの生産が調整されます。
  • 骨や組織の成長にも関与しており、発育や体の発達に重要な役割を果たします。
  • 心臓の機能や神経系にも影響を与え、正常な心拍数や神経伝達を維持します。
  • 体温を調節するため、寒冷状態では体温を上昇させ、暑い状態では体温を下げる働きがあります。
  • 脂肪、炭水化物、たんぱく質の代謝に関与し、これらの栄養素をエネルギーに変換します。
  • 生殖機能にも影響を与え、正常な月経サイクルや生殖能力をサポートします。

ペプチド療法とは?

ペプチドと呼ばれる短いアミノ酸鎖から構成された分子を使用した治療法の一つです。これらのペプチドは、生体内で様々な生理学的機能を担っており、病気や不調の改善を促進するために利用されます。ペプチドはタンパク質の一種で、アミノ酸が特定の順序で結合してできています。

ペプチドの特長

ペプチドは、アミノ酸が特定の順序で結合した短い鎖状の分子です。アミノ酸は生体分子の基本構成要素であり、ペプチドは通常、2つから50個ほどのアミノ酸が結合してできています。50個以上のアミノ酸が結合すると、それをポリペプチドと呼びます。さらに、数百〜数千個のアミノ酸が結合すると、これをタンパク質と呼びます。

ペプチドの種類

BPC-157(Body Protecting Compound-157)

BPC-157(Body Protecting Compound-157)は、ペプチドの一種で、細胞の修復と再生を促進することが期待される物質です。これは、ペプチドの一部であり、特定のアミノ酸の順序で構成された分子です。BPC-157は、胃腸系から摂取されても生物学的に利用可能であり、特に胃腸の組織の修復と再生に関与するとされています。また、研究においては、筋肉や関節などの組織の再生を促進する可能性があるとされています。

BPC-157の効果

  • 特に胃腸系や筋肉、関節などの組織の修復と再生を促進する可能性があるとされています。
  • 抗炎症作用を持つ可能性が示唆されており、これが炎症性疾患や損傷に対して有益である可能性があります。
  • BPC-157が神経系に対して影響を与え、痛みを軽減する可能性があるという報告があります。

GHRP(成長ホルモン刺激ホルモン)

GHRP(Growth Hormone Releasing Peptide)は、成長ホルモンの放出を促進するペプチドの一群です。これらのペプチドは、成長ホルモンを刺激し、その結果として身体の成長や代謝に関与します。以下は、GHRPの一般的な特徴ですが、これらは医学的に確立された情報ではなく、研究段階の知見に基づいています。

GHRP(成長ホルモン刺激ホルモン)の効果

  • 脳の下垂体にある成長ホルモン放出ホルモン(GHRH)受容体を刺激し、成長ホルモンの分泌を増加させます。
  • 骨や筋肉、臓器などの成長や修復に関与しており、GHRPがこれらのプロセスを促進する可能性があります。
  • 成長ホルモンの作用によりタンパク質の合成が促進され、筋肉の成長や修復が促進される可能性があります。
  • 脂肪の分解を促進することで、GHRPが脂肪の代謝に影響を与える可能性があります。

GHRH(成長ホルモン放出ホルモン)

GHRH(Growth Hormone Releasing Hormone)は、成長ホルモンの放出を促進するホルモンです。以下は、GHRHの一般的な特徴ですが、これらは医学的に確立された情報ではなく、研究段階の知見に基づいています。

GHRH(成長ホルモン放出ホルモン)の効果

  • 脳の下垂体に作用して、成長ホルモンの分泌を促進します。これにより、身体の成長や代謝に関与します。
  • 下垂体のピットリュイタリリゾームに作用し、成長ホルモンを放出させます。
  • 骨や筋肉の成長に寄与します。GHRHの作用によりこれらの組織が成長し、修復される可能性があります。
  • タンパク質の合成を促進するため、GHRHがこのプロセスに影響を与える可能性があります。

脳ペプチド

脳ペプチドは、脳内のタンパク質から派生した断片であり、アミノ酸が2つ以上結合したものを指します。通常、脳ペプチドは2~100個程度のアミノ酸から構成されています。これらのペプチドは、脳内の神経細胞やグリア細胞などの細胞間の情報伝達や、ホルモンの分泌など、様々な生理機能において重要な役割を果たしています。


性機能を高めるペプチド(ブロメラノタイド)

ブロメラノタイドは、パイナップルの茎や葉に含まれる20個のアミノ酸から成るペプチドで、脂肪の分解を促進します。このペプチドは安全性が高く、副作用が少ない特徴がありますが、妊娠中や授乳中の女性は摂取を避けるべきです。ブロメラノタイドの効果を高めるためには、バランスの取れた食事と適度な運動が大切です。


胸腺ホルモン(Thymalfacin)

胸腺ホルモンは、胸腺と呼ばれる器官で生成される免疫系において重要なホルモンです。このホルモンはTリンパ球の成熟と活性化に影響を与え、免疫応答の正常な展開に寄与します。

治療の流れ

① カウンセリング

まず患者様のご希望をしっかりとヒアリング。その上で、医師から再生医療の目的や治療内容、安全性などをご説明させていただきます。また、患者様の状態も診断いたします。

カウンセリング

② 血液検査・尿検査

患者様に同意をしていただいてから、採血・検査を行います。採血ではウィルスなどに感染していないかなどの感染症の有無など様々な検査を行います。

事前血液検査(感染症検査)

③ 治療(投薬)スタート

検査結果をもとにホルモン薬剤を処方し、治療スタートとなります。

治療(投薬)スタート

④ 検診

一定期間毎に採血を行います。

検診